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72 リアクション

公的、私的を問わず、多くの資料が電子媒体でのみ保存されるようになってきた以上、この種のいわば「電子考古学」とでも言うべき営みが、今後はいっそう重要性を増すと思われる。しかし、このままでは先行きは非常に暗いと言わざるを得ない。1000年単位で保存できることが証明されている紙媒体と違い、電子媒体は私たちが思う以上に脆弱で保存が利かないからだ。磁気テープのみならず、CD-R/DVD-Rにしても、ハードディスクにしても、10年保たないと思っていたほうが安全だろう。比較的物理的な耐久性が高いとされるMOディスクやフラッシュメモリにしても、実際問題としてどれくらい保つかどうか。また、仮に媒体そのものは無傷で残っていたとしても、それを読み取る手段を調達するのが極めて難しいという場合もある。定期的に新メディアに移し替えれば良いとは言っても、量が多くなればこれは容易ではない。

その意味で、これだけ情報が氾濫しているにも関わらず、私たちは同時代の文化を記録し、後世に残すのに、本質的な意味では失敗し続けているような気がしてならないのである。たとえば100年後、現在の日本のネット文化の実態を示す資料が、書籍や論文に引用されたわずかなものを除けばほとんど何も残っておらず、結果としてひどく歪んだ解釈が横行するという事態になっても、私はそれほど驚かないだろう。21世紀における日本でのネット・コミュニケーションは、スレッドフロート型掲示板と呼ばれる形態が一般的であった、なんてことが、通説になっている可能性すら無くはないのである。50年、100年後を見据えた情報保存のあり方とそのための具体的手法を、真剣に検討すべき時期に来ていると私は思う。

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